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女を捨てた補助金申請

 「松浦さんのような方は初めてです。松浦社長の仕事に対する責任感に心から感服しています。女を捨てて私にはできません。」と、日本の所謂キャリアガールの先駆けであった、今でも美しい肌と気品がある女性経営者はおっしゃいました。「女を捨てて?」は、数日間、徹夜状態が続いたことに驚かれての言葉とわかり、「大丈夫ですよ。この仕事が終わったら女を取り戻しますから。」と笑いながらお答えしました。

 実は、起死回生をかけての同社の事業計画策定支援業務。それまでの穏やかな雰囲気が一変したのは、決算書が出てきてからでした。拝見した途端、私の表情は一変したのだと思います。話はそれますが、、過日、別件で私の仕事の様子をカメラマンと共に取材に同行していたコーディネーターが、「いやあ、インタビュー時と全く違う厳しい表情で、良い写真が撮れましたよ。学生さんには、こういうリアルな仕事の場面を是非見せたい。」とおっしゃっていましたが、その時も、確定申告書を拝見していた時でした。

 話を戻します。「こ、これは・・・・」かなり重症で、先のブログでも記載した「経営者無意識状態」に陥っていました。経営者さんは必死に頑張っているのですが、「損益計算書」は売上減少や利益が赤字になり危機感が湧いても、「貸借対照表」は資本金が既にマイナス状態でも、目がスルーしてピンとこない場合が多いのです。そこの数字を見て「どうしよう・・・」と私の心の叫び。かくして寝られない日々が続いたのです。
 いくつもある事業から1つに絞って、補助金を活用して事業計画を策定する。その際の投げかける質問から、経営者の手の打ち方が誤っていたこと、時代に対応できていなかったことを、チラリ、チラリと意識して頂ければと思っています。少し表情が暗くなったその方は、「以前は良かった・・・」と過去の栄華をお話下さる。それを受容して、先の計画に入る。すると、さすが経営者。繊細さ漂うマスク下から「うちの人材育成は、『ピラニア育成法』で」・・と肉食発言が出る。そうそう、その調子でいきましょう。

 電子申請まで、一緒にサポートし最後の完了ボタンを押した時には、思わずパソコンに手を合わせ、社長と笑顔を交わしました。どうか、採択されますように。