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「私は憎まない」

新しい手帳の季節となり嬉しくもあり、その手帳に何が描かれるか、持つ手が少し緊張しました。
平和が危ういと感じる日々ですが、過日「私は憎まない」というガザ難民キャンプ出身の産婦人科医で、イスラエルの病院で働くノーベル平和賞受賞候補「アブラエーシュ博士」のドキュメンタリー映画を見ました。
2009年ガザの自宅で、イスラエルで働く医師の自宅とわかっていながら、イスラエル軍戦車による砲撃で「博士」の娘3人を殺され、その瞬間、博士が泣き叫びながら知人のアメリカ人ニュースキャスターに電話をし、彼が生放送中に電話を受けた様子が、そのまま放映されたことで、イスラエル下のガザの現状が世界に広がりました。
 そして現在。日々ガザの人々は自分の死ぬ順番を皆待っている。「博士」自身についても、映画撮影後の2023年10月から50人以上の親族が亡くなっている。
しかしながら、人々はその爆撃下でも結婚式を取り行うなど夢、希望を諦めていない。
「博士」も「自分の人生が平和の架け橋になる」と、今回、被爆国日本へ来日しトークショーで生の声を聴かせてくれました。(生放送中に電話に出た当時のアメリカ人ニュースキャスターは、当時の博士の発言を聞いて信じられなかったそうです)
🌟生き残った「博士」のお嬢さんに「憎いですか?」という質問がよくなされるけれど、「この怒りが憎い」とお嬢さんは答えています。
🌟「博士」は「戦争は病気として予防するもの。教育が必要」。パレスチナの子供達の4/5がメンタルに陥っている。「ライフレス、ウオーターレス、フードレス、ホームレス、ドリームレス、ヘルスレス」を打開するのは「即停戦」と訴えます。
🌟「物事にいつかは終わりがある。0からの再出発に人々は希望を持っている。」「博士」は、子供達の死を無駄にしない。亡くなった子供達の墓は、彼女らの母親の墓が爆撃で破壊されたため、母親とは遠いところに埋められています。
映画は滅多に見ないのですが、ノーベル平和賞5度選出されるアブラエーシュ博士のリアルな姿に会えて感銘を受けました。
今日は投票日。平和を子供達に残せるように。
映画告知↓